本屋大賞受賞作として一時期話題になったのが、百田尚樹氏の歴史経済小説「海賊とよばれた男」です。
フィクションではあるものの、主人公のモデルになった人物は出光興産の創業者であるといわれており、映画化もされ人気を集めました。
モデルとなった人物が厚く信仰していた神社が福岡県宗像市にあります。
つい最近になって世界遺産の1つに登録されたこともあってますます注目を浴びていますが、いったいどんなパワースポットか気になりますよね。
この記事ではそんな話題の宗像大社についてご紹介します。
沖津宮・中津宮・辺津宮についてはもちろん、お守りや御朱印についてもご紹介しますので参考にどうぞ。
宗像大社(沖津宮・中津宮・辺津宮)の歴史
宗像大社(むなかたたいしゃ)は2017年に世界遺産に登録された神社です。
宗像大社とは宗像市田島の辺津宮(総社)と沖ノ島の沖津宮、筑前大島の中津宮の三社の総称ですが、宗像市の辺津宮単体を指して「宗像大社」と呼ぶこともあります。
全国にある宗像神社の総本社です。
お祀りするのは宗像三女神ですが、それぞれのお社に一柱ずつお祀りしています。
沖津宮(おきつぐう)には田心姫神、中津宮(なかつぐう)には 湍津姫神、辺津宮(へつぐう)には市杵島姫神がそれぞれ祀られています。
特に辺津宮の境内にある高宮祭場にはかつて宗像三女神が降り立った場所と言われており、最も神聖視されているパワースポットです。
宗像大社には伊勢神宮や出雲大社と同じ格の称号「道主貴(みちぬしのむち)」が授けられており、古代より皇族や武家といった権力者から一般の人々まで幅広く信仰を集めてきたことがうかがえます。
宗像大社は海上交通安全のご利益を授かることができるパワースポット
沖津宮・中津宮・辺津宮をそれぞれ地図の上で結ぶと直線となります。
これはかつて大陸から宗像市までをつなぐ海上交易のルートと重なります。
そのため「神宿る島」宗像・沖ノ島と関連遺産群として世界遺産に登録されることとなったのです。
沖津宮の鎮座する沖ノ島は女神の島と見なされ、現在に至るまで男性の上陸を禁じ聖域として信仰を集めています。
年に一回、5月27日の祭祀にあわせて男性の上陸が許可されますが、定員数は200名です。
毎年多くの希望者が集まるため抽選となっています。上陸する際は神官と同行する他、穢れを祓う必要があります。
島からは数多くの出土品が見つかっており、多くが国宝もしくは重要文化財に指定されており、海上交易で栄えた古代の姿を知るための重要な史料となっています。
そのため「海の正倉院」と呼ばれています。
出土品の数々は辺津宮にある神宝館で目にすることができます。
3柱の女神は海上の交通安全を守護するだけではなく、国家を正しいあらかたに導く道主貴という肩書きがあります。
そのため現代では出世のご利益をもたらす女神さまとしても崇拝されています。
出光興産の創業者として知られる出光佐三氏は熱心に宗像大社を信仰していたことでも知られ、社屋や工場を作る際には宗像大社の神官に祝詞をあげてもらっているんだとか。
また女性は仕事で出世するだけではなく、玉の輿や美容力がアップするご利益を授かることができるといわれています。
宗像三女神は「美人三姉妹」の元祖ともいわれているのです。
宗像大社は女性のもてる能力をアップしてくれるパワースポットでもあるのです。
宗像大社でおすすめのお守り
宗像大社では車やバイクなどに貼る交通安全ステッカーを授与してもらえますが、最初にステッカーを考案した神社でもあります。
福岡県内のみならず、九州ではこの宗像大社の交通安全ステッカーを貼った車両を多く見かけます。
ステッカー守りは初穂料200円です。
また肌身離さず身につけるお守りとして自転車のイラストが可愛らしい「ストラップタイプ交通安全守り」初穂料600円や、車内に吊しておける「水引お守り」小サイズ1000円、大サイズ3000円もあります。
車のお祓いを受けた場合は祈祷料5000円からで、お守りも授与されます。
また社紋を水引で表現した根付けタイプのお守り「結い守」初穂料1000円もかわいらしいと人気を集めています。
その他にも沖津宮・中津宮・辺津宮の三ヶ所の御神水が封入されたお守り「神水守」初穂料1000円も注目です。
沖津宮は神さまの島で、一切の持ち出しが禁止されています。
しかし御神水だけは唯一、持ち出しが許されているのです。
水の神さまを祀りする宗像大社ならではのお守りです。
宗像大社の御朱印
宗像大社の御朱印は1種類です。
辺津宮で頂くことになります。
初穂料は300円です。
2ページにわたって御朱印を頂きます。
最初のページには社名の墨書きが、次のページには「奉助天孫而 為天孫所祭」の文字が入ります。
これはこの地に舞い降りた宗像三女神が何を目的として降臨したのか、その意味を示す言葉です。
宗像神社の辺津宮では御朱印を駐車場横にある「祈願殿」で頂くことができます。
受付時間は9:00~16:00です。
かつては沖津宮でも祭祀の際の一般上陸日にのみ参拝者に御朱印を授与していましたが、2018年からは制限がかかるようなり御朱印は頂けなくなるようです。
もしかしたらまた復活するかも入れませんが、現在のところは手に入らなくなっています。
宗像大社オリジナルデザインの御朱印帳は、社名と社紋である楢(なら)の葉が金箔押しであしらわれたシンプルなデザインです。
青色と白色の2種類があります。
初穂料はどちらも1500円です。
アクセス方法
宗像大社は3ヶ所に境内が存在します。
辺津宮までは車での移動が便利です。
無料の駐車場もあります。
最寄りのインターチェンジは古賀ICです。
古賀ICから辺津宮までは車で約20分です。
インターチェンジからは国道495号線を進めば見えてきます。
公共交通機関を利用する場合、辺津宮まではJR鹿児島本線「東郷駅」で下車し西鉄バスに乗り換えます。
「宗像」バス停で下車し、徒歩で約10分です。
また福岡天神の日銀前からは宗像大社直行便「むなかた号」が出ていますので、便利です。
中津宮・沖津宮までは神湊漁港から出ている宗像市営渡船で大島港まで約15分、もしくは市営フェリーで大島港まで約25分です。
大島港からは徒歩で辿り着けます。
まとめ
宗像大社についてご紹介しました。
「神宿る島」として知られる男性の立ち入りが厳禁の沖ノ島と宗像市田島に鎮座する沖津宮・中津宮・辺津宮にはそれぞれ宗像三女神が祀られています。
古来より海上交易の要所であった福岡の地理や歴史を現在に伝える貴重な史料であり、今なお多くの人の信仰の場となっているパワースポットです。
特に辺津宮には三女神が舞い降りたという場所が残されており、強いエネルギーを受け取ることができます。
本殿だけではなく高宮祭場にも参拝しておきましょう。
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