福岡市博多区には様々なお寺や神社が鎮座していますが、中でも龍宮寺は人魚伝説が残されているお寺として有名です。
なんと人魚の骨が残され、霊薬として古来より信仰を集めてきたといいますがどんなお寺か気になりますよね。
この記事では人魚と縁の深い龍宮寺についてご紹介します。
御朱印やお守りについてもお伝えしますので、参拝の参考にどうぞ。
龍宮寺の歴史
龍宮寺(りゅうぐうじ)は浄土宗のお寺です。
山号は冷泉山(れいせんざん)で、正式には「冷泉山 慈眼院 龍宮寺」と呼びます。
ご本尊は聖観音菩薩です。
いつ頃に創建されたのかはハッキリとは分かっていません。
創建当時は現在地よりも海に近い位置に建てられ、満潮になると寺の中まで海水が入ってくることから浮御堂と呼ばれていました。
龍宮寺とよばれるようになったのは1222年からです。
一時期は荒廃してしまいますが、1600年になってから現在地に再興され今に至ります。
ご本尊は「博多七観音」のひとつに数えられ、他にも人魚の掛け軸などを収蔵しています。
本堂は普段は立ち入ることができませんが、博多ライトアップウォーク期間中には開帳され多くの人でにぎわいます。
その他にも境内には台所の神さまをお祀りする三宝大荒神堂などが鎮座しています。
龍宮寺と人魚伝説
1222年のこと、博多湾で漁業用の網に巨大な人魚が捕らえられました。
どれだけ巨大化というと、なんと145.8メートルもあったんだとか。
人魚は吉兆と見なされ、国家が末永く続く予兆だといわれました。
人魚は不老不死の霊薬になるという民間信仰があったために人々は人魚を食べようとしますが、鎌倉幕府からの遣いや朝廷からの勅使、そして占術の博士によってきちんと埋葬することが決定されました。
国家守護の象徴を食べてしまうわけにはいかないということです。
そのため人魚の亡骸は龍宮寺に手厚く葬られます。
現在でも敷地内には人魚塚が残されています。
また人魚の骨とされるものや、生前の人魚の姿が描かれた掛け軸もあります。
掛け軸は永禄年間に制作されたものだと伝わっています。
普段はどちらも拝観することはできません。
ただし事前に連絡しておくと、人魚の骨をみせて貰うことも可能です。
このとき、元々の寺名であった浮御堂から龍宮寺に改名されました。
人魚は龍宮からのお遣いだと見なされたのです。
山号も、朝廷からの勅使であった冷泉中納言の名前より「冷泉山」とつけられたといわれています。
龍宮寺のお守り
龍宮寺では様々な催し物が企画されています。
そのうちの1つ、遺影撮影会「遺影YEAH!」が人気を呼んでいます。
その名の通り、遺影に使う写真を撮影しよう、遺影を通して生きることや死ぬことを考えようというイベントです。
ただプロが撮影してくれるだけではなく、画像ファイルが入ったDカードをお守りに加工してもらえることでも人気です。
お守り袋には人魚のシルエットが描かれており、龍宮寺らしさでいっぱいです。
通常の撮影料金(画像ファイル入りCDプレゼント)2000円に加え、1500円を追加することでお守りを作ってもらえます。
遺影撮影会は毎年4月に開催される三宝荒神堂ご開帳にあわせて行われる「荒神の市」の人気イベントです。
ぜひ一度お出かけ下さい。
龍宮寺の御朱印
龍宮寺の御朱印は1種類です。
「聖観世音」の墨書きが入ります。
初穂料は300円です。
寺務所で頂くことができます。
住職が不在の場合は、書き置きでの対応となります。
受付時間は9:00~17:00です。
龍宮寺オリジナルデザインの御朱印帳は現在のところありません。
アクセス方法
龍宮寺には参拝者専用の駐車場がありません。
ただし隣の有料の駐車場がありますので、車で参拝する場合はこちらを利用するといいでしょう。
市営地下鉄「祇園駅」下車、徒歩で約2分です。
まとめ
福岡市博多区の龍宮寺についてご紹介しました。
人魚が埋葬された「人魚塚」があり、人魚の掛け軸は骨も収蔵されているお寺です。
人魚の骨は事前に電話で確認しておくと、見せてもらうこともできます。
出かける前に電話確認をしておきましょう。
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